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呪文のスパイシーモンブラン

呪文のような名称のスイーツを手にするため、

スパイ風に実況しつつ潜入する。

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・一人称、語尾変更、アドリブ→○

 

◇登場人物◇

 

スパイ?:

(性別不問)

あたかも重大任務であるかのように、おしゃれな洋菓子店へ潜入する。​
 

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「シミュレーションは完璧。あとは、実行のみ。」

ー(無線)


「こほん。聞こえますか? こちら〇〇。パティスリー……いえ、例の場所に到着しました。どうぞ。
……目標の品はここからは確認できません。……了解。潜入します。」

ー(無線終了)

「左右後方、無人を確認。前方に店員一名。」

ー(店に入る)

 


「これは……目眩(めまい)? やけにファンシーすぎる店内……くっ、もはやここまでか。
はっ! いけないいけない、危うく気を失うところだった。ここで倒れてはスパイの名折れ。任務遂行の為には、いかなる犠牲もつきものだ。」

ー(店員に声をかけられて)


「注文ですか。えっと―
『アブラナシヤサイマシカラメマシマシニンニクスクナメネギオーメ』で。

おかしい……通じていない、だと?!
いえ、失礼。これは今日の私の昼食でした。」

ー(無線)


「ボス、至急応答を。恥ずかしながら、あの……例の呪文をもう一度。……はい、心得ました。」


ー(無線終了)

「こほん。では、
『ピスタチオ&エスプレッソチョコレート香るプチ・フール・ア・ラ・パタト風味のモン・ブラン・オ・マロン~レモンコンフィチュールを添えて~』を、あるだけ全部。

なるほど、どう考えても呪文のようにしか聞こえないものが……一瞬で通じるとは。さすがボス。」

ー(店員に)


「どうもありがとうございます。釣りは要らないんで。」

 

ー(店を出、さっそく口に入れる)


「おお……この濃厚な生クリームと、サクサクふわふわの生地に隠れた宝石のような木の果実……なんとも美味。そしてそこに寄り添う、爽やかな香りと芳醇(ほうじゅん)な芋が―」

 

ー(電話がかかってくる)


「はい、無事にブツを手に入れました。早急に帰還します。
え、なんで普通に買えないのかって? 
だって…恥ずかしいじゃん!!」

​ーFin

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